中四国で転入超過数トップクラス。海・山・川があり、歩いて暮らせる街の魅力:山口県防府市

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山口県の中ほど、瀬戸内海に面した防府市。古くは周防の国の国府があったことから防府と名付けられたこの街は、昔から地方の中心都市であったことが窺えます。
そんな防府市は、令和4年・5年の2年連続、転入超過数が中四国9県の市町村の中で1位の自治体として注目されています。一体どのような理由で移住者が増えているのでしょうか。
今回は防府市総合政策部政策推進課の木原さんと定さんに、防府市の魅力や、自治体として力を入れている政策などについてお話を伺いました。

画像引用元:Map-It

自然も近い穏やかな街

佐波川

――まずは防府市の気候について教えていただけますか。

木原さん:防府市は瀬戸内海に面していて晴れの日が多く、気候が温暖です。夏も他の地域に比べて特別暑いとは感じないですし、冬は比較的暖かい印象です。災害もかなり少ないのではないかと思います。

定さん:雪も年間を通じて1、2回降るか降らないかです。中国地方では最近豪雨災害が多くなってきていますが、防府市の市街地ではこれまで大きな被害はあまり無かったかなと思います。

――過ごしやすそうな気候ですね。市内はどのような環境なのですか。

木原さん:自然環境という点で言うと山も川も海もあります。市の北には大平山や右田ヶ岳といった有名な山があり、登山客も多いです。川ではアユ釣りができますし、ほとりに無料キャンプ場もあるので子どもたちと一緒にキャンプを楽しめますよ。海では海水浴もできますし、海岸部は輸送に便利なので、工場地帯もあり多くの雇用が生み出されています。

定さん:市街地は防府駅を中心としたコンパクトなまちづくりを目指していて、駅周辺にマンションやアパートが増え、人口が集中しているのが特徴です。工場地帯の企業さんもコロナが明けてから採用数を増やしているようで、ご家族連れで転入される方も増えていますね。

ゆうゆう広場

どこへ行くにも便利な立地

――地方移住というと移動手段が車になりがちなイメージがあると思うのですが、公共交通機関は使いやすいでしょうか。

木原さん:はい。防府市はバスも利用しやすいですよ。たとえば一旦防府駅まで出れば、県内で一番大きい病院まで30分間隔でバスが出ています。かなり細かくバスの路線網が張り巡らされているので、どこへ行くにも便利です。
近隣の街へ行くには鉄道も便利ですよ。在来線に15分程乗れば新山口駅まで行くことができ、そこから新幹線に乗れます。広島方面だと徳山駅が新幹線の駅になっていますが、そちらにも30分弱で行くことができます。
山口宇部空港にも1時間ちょっとで行けますので、飛行機にも乗りやすいですね。

――公共交通機関は充実していますね。ちなみに車で移動する場合、高速道路も利用しやすいのでしょうか。

木原さん:市内には国道に面して二つのインターがあります。私たちもよくそこを利用して高速道路に乗りますね。
防府市は山口県のちょうど中ほどに位置しているので、どこへ行くにも便利な土地であることも魅力の一つかなと思います。

土地が平坦で街がコンパクト

――先ほど「コンパクトなまちづくり」を目指しているとのお話がありましたが、駅周辺に住めば車がなくても生活ができますか。

木原さん:そうですね。駅周辺はもちろんですが、駅から離れた住宅街も平坦な土地なので、自転車等あれば買い物や病院にはかなり行きやすい環境かと思います。

定さん:防府市に移住相談で来られる方の多くは、やはり引越ししてすぐ生活が始められるか不安だとおっしゃいます。しかし徒歩や自転車で生活できるような街ですので、車がなくても安心して引っ越していただけるかと思いますね。私たちも東京などで開催される移住相談会に参加する時、移住希望者には免許を持っていない方も多いので「車がなくても生活できますよ」とお話ししています。

木原さん:また、コンパクトなまちづくりを実践するために、駅周辺の活性化には特に力を入れています。映画館やデパート、科学館や病院、図書館が入っている商業施設やコンサートができる音楽ホールなど、様々な施設が駅の周りには集まっています。今年1月、そこへさらに市の庁舎を新しく作りました。
加えて、市が駅の北側に持っていた土地を建築会社に売却し、マンションや新しい施設を整備しました。地方だと駅の片側だけしか開発されないことがありますが、防府市は駅を高架にして、南側も北側も同じレベルで盛り上げられるように事業を進めています。

先進的な子育て支援

大平山山頂公園

――あまり移動しなくても買い物や遊びに行けて便利な街なのですね。では次に、取り組まれている子育て支援についてお聞かせください。

木原さん:まず、第2子以降3歳未満児の保育料無償化の補助事業を実施しています。
また、医療費の無償化も拡充しているところで、対象を小学生までから高校生までに広げ、他の自治体さんよりも対象範囲が広いのかなと思います。
さらに、「こども誰でも通園制度」を実施し、0歳6ヶ月から3歳未満の保育所等に通っていないこどもを対象に、全てのこどもたちが保育所等に通うことができる制度を全国に先駆けて始めています。これにより、在宅で子育てをする世帯のこどもにも、家庭とは異なる経験や家族以外の人と関わる機会を提供しています。利用料はかかるのですが、利用登録を行うと市内の指定施設にお子さんを通わせることができます。
それから、インクルーシブ遊具といって、年齢やハンディキャップの有無、体格、性別に関わらず、すべてのこども達が一緒に遊べる遊具の普及に力を入れています。現在、市内17ヶ所の広場に設置しております。遊び場を充実させるため、今年度中には全ての小学校にも設置予定です。
あとは通学用カバンを小学校入学の際にプレゼントしているのですが、こちらも他の自治体さんではあまりない例なのかなと思っています。

(※いずれも令和7年6月時点の情報です)

創業や経営の相談ができる施設を整備

――子育て支援が非常に充実しているのですね。これは子育て世代にはとても嬉しいですね。ところで次に気になるのがお仕事事情です。工場地帯があるので働く場所は多いかと思いますが、起業がしやすいような環境はあるのでしょうか。

木原さん:はい。防府市では創業支援も行っておりまして、駅の近くに「防府市創業・交流センター」を令和4年に整備しました。こちらではコワーキングスペースや会議室の提供を始め、事業者向けの支援を幅広く行っています。併設されている「防府市中小企業サポートセンターCONNECT22」や「やまぐちDX推進拠点Y-BASE・防府サテライト」では、創業や経営、DXの相談をすることもできます。
その成果もあってか、防府市は県下有数の起業件数で、令和2年度以降に起業した方の100%が事業を継続しています(令和7年現在)。

定さん:相談できる業種も本当に様々で、他の自治体さんに比べて手厚くサポートできているのではないかと思っております。移住して起業される方も多いですよ。

都会も近く足りないものがない

――では最後に、お二人が気に入っている防府市の良いところを教えてください。

木原さん:防府市は田舎と言えば田舎なのですが、大きなショッピングモールや全国展開のカフェなど、都会にあるようなお店もあるので、住んでいて特に困らないところが私のお気に入りポイントですね。一言で言うなら『田舎以上、都会未満の住みやすいまち』なのかなと思っています。広島や福岡方面に行くにも車なら2時間弱、新幹線なら30~40分で行くことができ、買い物や野球観戦を楽しめます。そういうちょうどいいところが私としては好きですね。

定さん:私もそうした便利な点は好きですが、あえて違う部分を挙げるならば、競輪場にある「KERINパーク」や防災機能を備えた「メバル公園」など、外で子どもと楽しく遊べる公園が増えてきているところがお気に入りです。甥っ子がいるので、休日に一緒に遊べる場所がたくさんあるところは魅力的ですね。

――子育てや仕事、遊びなどまさに暮らしの全ての水準が高い自治体なのですね。木原さん、定さん、今回は防府市の魅力を語っていただきありがとうございました。