起業の壁を打ち破る!アドリブワークス「triven」が拓く未来

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 アドリブワークス。山岡健人氏により、2018年に設立された。 

今回は兎にも角にも、アドリブワークスが展開している事業の「幹」を記す。是非、読んで欲しい。起業を視野に入れ胸を躍らせている面々に、恰好の情報だと確信するからだ。

triven(トリブン)」-その中軸は、起業家同士のマッチングプラットフォーム。■「トリブン・スケッチ」-頭の中の「思いつき」を投げかけることで、ビジネス「プラン」に仕立てる生成AIツール(特許取得済み)がスタンバイしている。■「トリブン・マッチ」-起業予備軍が自らのビジネスアイディアを、同じ起業家予備軍に対して投げかける。アイディアを自分の中にだけ留めておくのではなく、世の中の目に晒すことで是非を確認する。と同時に、起こす業の価値を客観的に判断する。世の中=起業家予備軍であることの意味は大きい。共感してくれたチャレンジャーと手を取り合い、共同で取り組むような事例も発現する(特許取得済み)。■「トリブン・ローチン」-実践の現場でプロダクトを作り切る。販売保証つきの事業開発オンラインスクール。■「トリブン・ファブ」-3DプリンターやレーザーカッターなどのFabマシンを駆使し、想像を形にする。

立ち上げ以降、トリブンの会員(起業家予備軍)数は7500人以上に達している。増え続けている。そうした状況下で「事業プランの掲載数:600件以上」、「共同事業開発数:300件以上」が実現している。直近ではLINEによる会員登録も手掛けている。

そしてそうした枠組みを山岡氏に聞く中で、「norosi・store」なる存在を知った。テストマーケット。展示し販売が可能なショーケース店舗。至れり尽くせり、の感を覚えた。思いをストレートにぶつけた。山岡氏には「起業のお手伝いを、でなく、寄り添っていく、一緒に作っていくためです」と、かわされた。

別掲は、記したようなアドリブワークスのビジネスを絵図にしたものである。改めて、とくと見入って欲しい。私の拙い文書・活字にとどまらずアドリブワークスにコンタクトをとり、直接読者の耳目で知って欲しい。「起業」を目指すのなら・・・

アドリブワークスは何故生まれたのか

 山岡氏は何故、記したような枠組みの事業を興そうとしたのか。「起業」を志す人に寄り添い実現を目指す、アドリブワークスを起業したのか。肩肘を張ることなく、淡々と自らの口・言葉でこと細かくこう語ってくれた。

<起業を意識したのは17年前の就職活動の時期でした。愛媛県の地方出身の私は、東京(あるいは世界)で自分の可能性にチャレンジしたいと思う一方で、地元・家族を大事にしたいと思うはざまにあり、自分の将来を決めかねていました。なぜ自分の生まれた環境が理由で、こんなにも悩まされるのだろうと、その時の葛藤やつらい決断が、いまの礎になっています。結果的に30歳になるまでに、時間や場所に左右されない働き方を目指すということで、その頃はそんな働き方・・・を具体的に理解できませんでしたが、東京に残りました。

 ただこうした生き方は、1つの会社にずっとい続けてはできないと考え、フリーランスへの道が拓けていそうなIT業界を軸に、2~3年で職種の異なる仕事を経験することだけを決め、社会に出ました。30歳を目前に控えた頃、幸いにも私は個人としてはフリーランスとして生きる道を見つけつつありました。

 一方でフッと周囲を見渡すと、同じような苦悩を抱えている人があまりに多いことに気づいたのです。満員電車に揺られながら辛そうな顔で出勤する人たち。地元に帰りたいけど帰れない、踏ん切りがつかないと言う同僚。こんな会社辞めてやると愚痴ばかりこぼす同期。何故こんな世の中になっているんだろう・・・そう考えたとき、見えてきたのは旧態依然として存在している「黄金ルート」と呼ばれるキャリアの築きかたでした。良い大学に入り、良い会社に勤め、家庭を築き、女性は家庭に入り、男は出世をめざす。・・・これだけ世の中が多様性を求めているにも拘わらず、「働き方」だけが全くアップデートされず戦後の高度成長期から時が止まっていると感じたのです。

 もし世の中の人々が時間や場所に縛られることなく自分の思い描く仕事を、自分で作れるようになったら・・・経済秩序は混とんとするかもしれないが、人々の人生の充実や幸福度は圧倒的に高まるはず・・・それだけでなく、無理して都会に居続けなくともよいとなれば、地方で活躍する人も増え、高齢化や地域過疎・格差の問題も解消し少子高齢化も緩和する。日本が抱える課題の中核にヒットするためのトリガーが、そうした働き方にあるのではと思ったのです。

 私はコロナ禍の前に独立したわけですが以降、情勢は否応なく申し上げた方向に向いていると思います。リモートワークが当たり前になり、既存の会社基盤の脆弱性が露になり人々の起業意欲が高まりスタートアップブーム、そしてAIの到来です。AIがなんでもこなしてくれる世の中で、人々に求められるのは先に申し上げた「黄金ルート」ではなく「何をしてきたのか、何をするのか」です。私どもは、そんな時代の人々に多少なりともお役に立てる、寄り添えるべき存在になりたいと心底から思っています>。

 頷かされた。

 が私は山岡氏自身がその手で実際にスタートアップ企業を実現していなければ、取材の申込をしなかったかもしれない。周知の通り、起業家への道は狭い。中小企業庁の調査などでも、「思いを膨らませても、起業を実現できる率は1割以下」とされている。つまり山岡氏自身がスタートアップ企業を現に興した御仁でなければ、アドリブワークス設立は「体験に基づくものではない」からだ。アドリブワークスは国や自治体の「新産業創出機関の単なる出先」ではないからである。

 取材を申し込むに当たっての事前調査で、こんな事実を知った。検索用語は「アドリブワークス」。2019年2月26日付けの愛媛新聞「えひめ経済人“次代をつなぐ”」欄に、『人生に「アドリブ」を』と題する山岡氏のインタビュー記事が掲載されていた。そこには、アドリブワークス立ち上げ時の具体的な闘いが記されていた。

<17年3月、今治市に家族が保有していた約1万㎡の土地でライムの栽培を始めた。6月に会社:アドリブワークスを立ち上げ、翌年3月に法人化><ライム国産化プロジェクトと取り組んだ>

 ライムはそもそも熱帯地域の植物。早々簡単に、起業対象として取り組めるものではない。それに挑んだというのだ。取材を決めた。この他にも事業立ち上げ・前哨戦を闘っていた。取材を申し込んだ。幸い快諾を得、インタビューを行った。

起業は、決して容易ではない

 起業は決して容易ではないと思うが・・・という問いかけに山岡氏は、頷きながら噛み砕いてこう話してくれた。

<常々、私は事業を立ち上げるために必要な感情に「好奇心・怒り・嫉妬」の3つがあると思っています。好奇心は人間だけが持てる感情で、「なぜこうなっているのだろう?」と疑問を掘り下げ問題の解像度を高めるために必要です。どんな人でも大なり小なりどこかに持っています。そして嫉妬心は、あいつばかりがなんで、羨ましい⇔自分もそうなりたいという向上心につながる欲です。怒りは、何故こんな世の中になっているんだ?という、辛い時に心を保つ憤り。軸をぶらさないための道標になります。大人になるにつれて失われていきます。起業自体は難しくないですが、「起業して、その後折れずに続けられるかどうか」は、3つの感情を維持し続けられるかによると考えています。

 私の場合ですと、怒りの部分が未だ消えずにいます。行き過ぎたスタートアップブーム。マネーゲームで起業家の人生が翻弄されている現状に辟易しています。既に目立った成果を出している起業家人材の奪い合い、そんな様相を呈している自治体に対しても怒りを禁じ得ません。そうした怒りにどう対峙できるのか、が難しいのだと思います。

 ビジネスアイディアの源泉に「喉元過ぎれば熱さを忘れる」というのがある、と考えます。身近な「子育て」で考えても、問題点だらけです。「人混みでベビーカーが押しづらい」「家事分担が偏り不公平だ」「お互いの家族のバランスをどう保つか」・・・ビジネスの種は多々あります。解決するぞ、と意気込んでも・・・いざ子供に手がかからなくなると「まあ、つらかったけどいい思い出か」とモチベーションが保てなくなるものです・・・>

今後の展開

 知れば知るほど、いま求められている産業創出にフィットした企業の感が増していった。人間は幾重ものリセットを経て、齢を重ねていく。人によってケースは異なるが、こんな事例を身近で知った。「母親の介護に時間を割きたい。勤め人では容易ではない。起業をしたい。が、右から左というわけにはいかない」。彼はいま、在宅で可能なビジネスを興すことと取っ組んでいる。

 アドリブワークスの存在を伝えた・・・

 山岡氏に今後の展望を聞いた。言葉は悪いかもしれないがこの御仁、根っから真面目である。「起業自体は難しくないでしょうが、マインドを維持し続けるためには市場に認められ、モノやサービスが人の手に届かなくては意味がありません。そんな起業家に寄り添い、流通網の拡大に力を注いでいきます。自社店舗やECの活用です・・・。(具体的に、という問いかけに)その他にも、世界中の有休スペースへAIを活用した売り場をこれから設営していきたいと考えています」と真顔で強調した。

 話を聞いていて、ある人の顔が浮かんだ。埼玉県の深谷市血洗島出身の渋沢栄一翁である。新1万円札の顔でもある翁は周知の通り「日本資本主義の父」「実業界の父」とされる。約480社の企業の設立・運営に携わった。例えばゼネコン大手の若築建設のように「株主」ばかりでなく、「相談役」に名前を連ねた例も少なくない。翻って考えるとアドリブワークスが、「起業家の父」と呼ばれる公算大ではないだろうか・・・

 起業に胸を躍らせる諸氏には、着目し続けて欲しい企業である。