「時給が高い派遣の仕事はきついの？」
派遣の仕事は、業種や職種が多岐にわたるため時給の高低幅が広いです。
時給が高い仕事は、時給が高い分仕事がきついのではないかと心配になりますよね。
高時給な派遣の仕事のなかには専門的な知識や経験が必要で時給が高く設定されている職種がありますが、長時間労働など誰もやりたがらなくて時給が高く設定されている「きつい」仕事もあります。
そこで今回の記事では、派遣の仕事の時給が高くなる仕組みや理由について解説します。
時給が高くなる仕組みや理由を知っていれば「きつい」仕事を比較的避けやすいです。
具体的な時給が高い職種についても解説しますので、時給が高い派遣の仕事を探している人はぜひ参考にしてくださいね。
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時給が高い派遣の仕事はきつい？高時給の理由
派遣社員の時給が高くなる背景にはもちろん長時間労働で体力がとても必要な仕事であることも理由の1つにありますが、それだけではありません。
企業は短期間だけ専門性や豊富な経験をもった人材を雇いたいという事情があるのです。
正社員で雇うとなると契約期間は無期限となり、一時的な人材不足であるプロジェクト終了後にすぐに他の仕事がなければ人件費の圧迫に繋がります。
一方で派遣社員ならプロジェクト終了と同時に契約は終了となるため採用が容易で一時的な人材不足を補えるため、多少時給が高くても問題ないのです。
また、派遣社員は専門的なスキルや経験を短期間で発揮することを求められているため、正社員よりも高い時給になる傾向があります。
しかしながら、専門性が不要で人がすぐ辞めてしまうようなきつい仕事があるのも事実です。
時給が高いからとすぐに飛び付かず、どのような理由で時給が高く設定されているかしっかり見極めましょう。
派遣社員は正社員より時給が高い４つの理由
派遣社員の時給が高い理由を先ほど簡単に説明しましたが、ここからはより詳しく派遣社員が正社員よりも時給が高い理由を説明します。
- ボーナスがない分、給料に上乗せされているから
- 教育コストが低いから
- 採用コストが低いから
- 契約期間の縛りがないから
それぞれの理由を確認していきましょう。
ボーナスがない分、給料に上乗せされているから
派遣社員の時給には、正社員が受け取るボーナスや各種手当が含まれているため高くなる傾向があります。
正社員は基本給に加えて、年に数回のボーナスや残業手当、通勤手当などを別途受け取りますが、派遣社員の場合はこれらが全て時給に組み込まれているのです。
また、福利厚生に関しても時給にあらかじめ組み込まれています。
正社員は会社が提供する健康保険、厚生年金、雇用保険などの社会保険に加入しますが、派遣社員の場合は派遣会社がこれらを負担するため、企業はこの分を派遣の時給に組み込めるのです。
さらに、派遣社員は雇用の安定性や長期的なキャリア形成の機会が正社員に比べて少ないため時給が高く設定されており、派遣社員の高い時給は、昇給や昇進の機会、長期的な雇用保障など、金銭以外の面でメリットの要素をあらかじめ組み込んだ時給設定となっています。
一見すると派遣社員の時給が高く見えても、総合的に考えると正社員との待遇の違いを時給に反映しているのです。
教育コストが低いから
正社員の場合、企業は長期的な視点で人材育成を行います。
入社時の研修から始まり、OJT（On-the-Job Training）、定期的な社内研修、外部セミナーへの参加など、継続的な教育への投資が必要であり、これらの教育コストは企業にとって大きな負担となります。
OJTとは
OJTとは業務の指導を行うとき業務に必要な知識やスキルを現座で実践しながら教えるというやり方です。
一方、派遣社員は特定のスキルや経験を持つ即戦力として雇用されるため、派遣会社が事前にスキルチェックや適性診断を行い、企業のニーズに合った人材を選別して送り込むため、企業側での高いコストをかけた教育が不要です。
また、派遣社員の場合、基本的な業務スキルやビジネスマナーは派遣会社が教育を担当します。
企業は必要最小限の業務説明や職場環境に馴染むためのサポートを行うだけで済むため、教育にかかる時間と費用を大幅に削減できます。
さらに、派遣社員は比較的短期間の雇用が多いため、長期的な人材育成計画を立てる必要もありません。
このように、派遣社員の採用は企業にとって教育コストの削減につながるため、節約されたコストの一部を派遣社員の高い時給として還元できるのです。
採用コストが低いから
直接雇用の場合、企業は募集から採用まで全ての段取りを自社で行う必要があるため、求人広告の作成・掲載、応募者の書類選考、複数回の面接実施、関連する事務作業などで多大な時間と労力、そして費用がかかります。
一方、派遣社員を活用する場合、これらの採用までの段取りの多くを派遣会社が代わりに行ってくれます。
企業は必要なスキルや条件を派遣会社に伝えるだけで、適切な人材を確保でき、人事部門の負担が大幅に軽減され、採用にかかるコストを削減できるのです。
さらに、派遣社員は短期的な人材不足に柔軟に対応できるため、企業は人材の過不足に応じて効率的に人員数を調整できます。
正社員の場合は業務量の変化に関わらず雇用し続ける必要があり、一定の人件費が発生しますが、派遣社員はプロジェクトが終われば契約を終了できます。
これらのコスト削減効果が派遣社員の高い時給として還元されており、企業にとっては短期的には高い人件費に見えても、長期的には採用・人事管理コストの削減につながりメリットになるのです。
契約期間の縛りがないから
派遣社員は一定の契約期間を定めて雇用されるため、企業側には契約を更新するか選ぶ権利があります。
業務量の変動や経営状況に応じて、契約を更新しないという選択肢を持てるため、企業は人員を柔軟に調整し、人件費を効率的に管理できるのです。
一方、正社員の場合は、法律によって解雇が厳しく制限されており、経営上の理由による解雇でも、正当な理由が求められ簡単にはできません。
この雇用の安定性は正社員の大きなメリットですが、企業にとっては縛りが大きくデメリットとなります。
派遣社員は雇用の不安定性を補償する形で時給が高めに設定されており、雇用の安定性と引き換えに、より高い報酬を得ているのです。
また、派遣社員は短期的な雇用が多いため、長期的なキャリア形成や昇進の機会が限られることや、企業の福利厚生制度の恩恵を受けにくい面が高い時給である要因の一つとなっています。
高時給の派遣の職種【3選】
ここまでは派遣社員の時給が高くなる理由について解説してきましたが、一体どのような職種が高時給となるのでしょうか。高時給になる職種をいくつか紹介します。
- 専門性が高く資格が必要な職種
- 人材が不足している職種
- 短期間のプロジェクト型の職種
それぞれ確認していきましょう。
専門性が高く資格が必要な職種
専門性が高く資格が必要な職種の仕事は時給が高くなる傾向にあります。
公認会計士や税理士など専門性が高く資格が必要な職種では深い知識と高度な技能が必要です。
この知識と技能の習得には長期間の学習や実務経験が必要であったり、厳しい試験を通過して資格を取得したりする必要があるため高い時給が設定されています。
さらに、専門性の高い職種では、法改正に伴う継続的な学習も必要です。
また、資格保有者の数が限られていることや、法的責任や高度な判断を伴う責任の重さも高い時給の理由となります。
短期間で高度な業務をこなせる人材を確保できることは、企業にとって大きなメリットであるため、高い時給を払ってでも人材を確保したいのです。
人材が不足している職種
人材が不足している職種も時給が高い傾向となります。
需要が供給を上回る状況において企業は限られた人材を確保するため、より高い時給を提示しなければなりません。
特に、特定のスキルや経験が求められる職種ではこの傾向が顕著に現れます。
さらに、長時間労働やストレスの多い労働環境は、多くの人にとって魅力的でなく働きたくない環境のため、人材を確保するには高い時給が必要です。
このような職場は残業が多く、残業代も含めた報酬を時給に換算すると結果的に高い時給となることがあります。
加えて、人材が不足しているブラックな職場では離職率が高くなりがちです。
頻繁な人材の入れ替わりは多大なコストが発生するため、人材を定着させるため高い時給を設定する傾向があります。
このような人材が不足している職種は時給が高いですが、労働者の健康や生活の質と引き換えになっている点には注意が必要です。
短期間のプロジェクト型の職種
短期間のプロジェクト型の派遣の職種も時給が高くなる場合があり、プログラミングやマーケティングなどIT系の仕事に多いです。
短期間のプロジェクト型の派遣では限られた時間で高度な成果を出すことが求められます。
このため、即戦力となる経験豊富な専門家が必要とされ、そのような人材に対して高い時給が設定されるのです。
また、プロジェクトの結果が企業の業績に直結することも多く、優秀な人材の確保は企業にとって重要な投資となり、結果によってはインセンティブが上乗せされるケースもあります。
さらに、短期間のプロジェクトでは集中的な労働が求められるため、この大変さに見合う報酬として高時給が設定されているのです。
職種だけでなく働く地域も時給に影響を与える
派遣労働の時給は職種だけでなく働く地域によっても差が生まれます。
東京や大阪などの大都市圏では、企業の本社機能が集中し、高度な専門性を持つ人材の需要が高いことに加え、生活コストも高いため、それに見合った高い時給が設定される傾向にありますが、地方では一般的に需要の低い仕事が多いことや生活コストが低いため時給が低くなりがちです。
とはいえ、テレワークの普及により、地方在住でも都市部の高時給案件に応募できるケースが増えており、地域間の時給格差が埋まりつつあります。
地方に住んでいる人は都心部で高時給のテレワークに対応した職種を選ぶことも時給を上げるための手段の1つですね。
高時給の派遣の仕事を選ぶ時の４つの注意点
ここでは高時給の派遣の仕事を選ぶ時の注意点を4つ紹介します。
- 需要が高い特殊なスキルや技能が必要
- 長時間労働で体力が必要な場合がある
- 面接で業務内容をしっかり把握しておく
- 時給が高い派遣会社を選ぶ
時給が高いからと安易に応募すると、仕事が始まってから後悔する可能性が高いです。注意点をそれぞれ確認していきましょう。
需要が高い特殊なスキルや技能が必要
高時給の派遣の仕事には「需要が高い特殊なスキルや技能が必要」という点には注意しましょう。
時給は高いですが、スキルを維持するためには継続的な学習が必須です。
技術や市場の急速な変化に対応するため、常に最新の知識やスキルを更新し続ける必要があります。
プライベートな時間も自己研鑽の時間に使わなければならない可能性も高く結果として時給が低くなる可能性があります。
また、高い期待にも応え続けなければなりません。
特殊なスキルに対する高い時給には、それに見合う成果が求められます。
この期待に応え続けることは大きな精神的な負担となるでしょう。
時給が高い仕事は「高い特殊なスキルや技能が必要」なことはもちろん、それらを維持する努力も必要です。
能力に自信のない人が高時給の仕事に応募すると周りの能力の高さについていけず後悔する可能性が高いので、時給だけで応募するのはやめておきましょう。
長時間労働で体力が必要な場合がある
高時給の派遣の仕事には「長時間労働で体力が必要な場合がある」ということも認識しておきましょう。
高時給な仕事の中にはホワイトカラーのオフィスワーク中心の仕事もありますが、肉体労働中心のブルーカラーの仕事があるのも事実です。
あまりにも仕事がきつすぎて人が定着しないため時給を高くしている場合や、夜勤の長時間労働のため高時給にしている場合などがあります。
これらの仕事は特に専門的な能力やスキルが必要とされないため体力があれば誰でも高い報酬を得られますが、スキルが身に付かなかったり、健康を損なったり、後々悪い影響が出てくる可能性が高いです。
若いうちは「きついが高時給」の仕事は魅力的に感じるでしょうが、将来のキャリアパスを考えると、時給が低くてもスキルが身につく仕事に就くのが良いでしょう。
面接で業務内容をしっかり把握しておく
面接時には仕事の具体的な内容や職場の雰囲気、勤務条件を詳しく確認することも大切です。
残業の頻度や量、チームワークか個人作業か、職場の人間関係など、実際の労働環境に関する情報を得ることで、自分に合った職場かどうかを判断できます。
いくら時給が良くても過労死ラインギリギリの残業量や職場の雰囲気が悪くてはプロジェクト終了まで働き続けられない可能性があります。
また、キャリアアップの可能性や、スキル向上の機会があるかどうかも確認すべきポイントです。
そのような機会があれば長期的に時給は右肩上がりに増えていきます。
高時給は魅力的ですが、しっかりと業務内容を把握し、長期的な視点で自分にとって良い選択をすることが大切です。
時給が高い派遣会社を選ぶ
派遣の仕事には同じ仕事内容なのに時給が派遣会社によって違う場合があるため、仕事だけでなく派遣会社選びも重要です。
時給で損しないためにも、時給が高くて求人数が多い大手の派遣会社から比較検討して仕事を選びましょう。
求人数が多い派遣会社を選ぶことで時給が高い求人がたくさんあるだけでなく、希望の働く環境により近い仕事も見つけやすくなります。
しかし、派遣会社の中には存在しない待遇の良い「釣り求人」を掲載しているところもあります。
釣り求人に引っかかると待遇の悪い他の仕事に無理やり登録させようとしてきたり時間と労力を奪われる可能性が高いです。
時給が高い派遣のおすすめの仕事【4選】
時給が高い派遣には具体的にどのような仕事があるのでしょうか。
ここではおすすめの時給が高い派遣の仕事を4つ紹介します。
- システムエンジニアやプログラマー
- 医療系の専門職
- 外国語の翻訳
- 秘書
それぞれどのような仕事か確認していきましょう。
システムエンジニアやプログラマー
システムエンジニアやプログラマーはIT業界の急速な発展により、これからもスキルへの需要が高い状態が続くと考えられます。そのため、経験やスキルに応じて高い報酬が得られる可能性が高いです。
また、ITの分野は技術の発展が早く、最新の知識やスキルを持つ人材が重宝されるため、継続的な学習ができる方なら高い時給を維持し続けられるでしょう。
さらに、プロジェクトベースの仕事が多いため、短期間で高度な技術力を発揮する機会が多くあることや、リモートワークが可能な職種であることもおすすめできる理由です。
医療系の専門職
医療系の専門職は高齢化社会において需要が増加することや、人材不足の状況が続くと考えられるため時給が高くなると予想されます。
医療系の資格取得は時間がかかることや、試験が難しいなど取得までのハードルが高く、その専門性の高さも時給が高くなる理由です。
また、医療職は日勤だけでなく夜勤があるため必然的に時給が高くなる傾向にもあります。
資格取得や実務経験のハードルは高いですが、資格を持っている方は年収UPのチャンスがありますよ。
外国語の翻訳
グローバル化に伴い翻訳サービスへの需要が増えています。
特に、ビジネス、法律、医療などの専門分野での翻訳ニーズが高まっており、これらの分野での経験や知識を持つ翻訳者は高い報酬を得られる傾向にあります。
翻訳は高度な言語能力と文化的理解を必要とする専門的なスキルであり、簡単に代替できない人材として評価されており、特に希少言語や特定の専門分野に特化した翻訳者は、その希少性から高い時給で採用される可能性が高いです。
さらに、翻訳はリモートワークが可能な職種であり、場所や時間の制約を受けにくいというメリットがあり、この柔軟性もおすすめする理由となっています。
秘書
社長秘書などの重要ポジションも高時給でおすすめの仕事です。
主な業務はスケジュール管理や書類作成などで、PCスキルやコミュニケーション能力が必要とされ、秘書検定やMOSなどの資格保持者が優遇される傾向にあります。
しかし、秘書検定やMOSは比較的簡単に取得できるため、参入障壁が低いのもおすすめのポイントです。
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冒頭の紹介と重複しますが、こちらはオフィスワークに特化した大手派遣会社です。
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まとめ
今回の記事では「時給が高い派遣の仕事はきついのか」について解説しました。
時給が高い派遣の仕事のなかには、長時間労働や劣悪な労働環境のため人が定着せず時給を高くしないと人が集まらない職種がありますが、専門的な知識や経験に対して高い時給を設定しているケースもあります。
応募しようとしている求人がどのような理由で時給を高く設定しているか見極めないと、働き始めてから「こんなはずではなかった」と後悔する可能性が高いです。
また、今回の記事でおすすめした職種はスキルや経験に対して高い時給が設定されています。
- システムエンジニアやプログラマー
- 医療系の専門職
- 外国語の翻訳
- 秘書
どのような職種に応募してよいかわからない方は、まずは上記の職種から検討してみてはいかがでしょうか。
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