派遣の介護士の平均時給がどのくらいかについて、関心のある人は多いでしょう。
また、時給を上げるための具体的な取り組みを知りたい人もいるはずです。
この記事では、派遣の介護士の平均時給と、時給を上げる主な方法について詳しく解説します。
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派遣の介護士の平均時給は「おおよそ1,400円」
派遣の介護士の平均時給は、おおよそ1,400円です。
厚生労働省が発表する「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、「時給・非常勤」の介護職員の平均時給は1,386円となっています(2023年9月時点 ※1)。
参考:※1 厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」
派遣の介護士の平均時給は地域および資格の有無で大きく変わる
一方で、派遣の介護士の求人を探していて、「時給1,400円の求人が殆ど見つからない」と思った人もいるでしょう。
これは、派遣の介護士の平均時給は地域および資格の有無で大きく変わるためです。
先に挙げた厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」では、派遣の介護士の平均時給について保有資格ごとに確認できます。
そして、以下の表で示す通り平均時給が「1,400円」を超えているのは、介護職員初任者研修、実務者研修、そして介護福祉士といった有資格者なのです。
参考:派遣介護士の保有資格ごとの平均時給
保有資格状況 | 平均時給(参考値) |
---|---|
保有資格なし | 1,200円 |
介護職員初任者研修 | 1,433円 |
実務者研修 | 1,405円 |
介護福祉士 | 1,419円 |
参考: 厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」
表内の平均時給(参考地)は、上記資料の「第104表」にある各保有資格者集計の「平均給与額」から「実労働時間数」を割って算出しています。
また、他の職種と同様に、派遣の介護士の時給は都市部で高くなり地方で低くなる傾向があります。
全国の求人をもとに平均給与・時給を公開している「求人ボックス 給料ナビ」(価格コム社)の2024年5月時点の情報によると、各地域の派遣介護士の平均時給は以下のとおりです。
参考:各地域の派遣介護士の平均時給(求人ボックスより)
地域 | 平均時給(参考値) |
---|---|
北海道・東北 | 1,268円 |
関東 | 1,643円 |
東海 | 1,448円 |
甲信越・北陸 | 1,336円 |
関西 | 1,536円 |
中国 | 1,437円 |
四国 | 1,266円 |
九州・沖縄 | 1,334円 |
上の表からは、「関東・東海・関西」などの都市部とその他の地域とで100円~400円近くまでの時給の開きがあることが確認できます。
派遣の介護士として時給の高い職場を選ぶ際は、こうした地域傾向も踏まえておくのがよいでしょう。
派遣の介護士が時給を上げる6つの方法
続いては、派遣の介護士が時給を上げるための具体的な方法を見ていきましょう。
時給アップに有効とされる主なアクションは、以下の6点です。
- 資格を取得する
- 担当コーディネーターに打診する
- 派遣会社を変える
- 平均時給の高い施設で勤務する
- 夜勤の仕事に就く
- 正社員として長く働ける職場を見つける
資格を取得する
介護士として働こうとキャリアを定めた人が、時給アップに向けてまず意識すべきは「資格の取得」です。
厚労省においても、介護士の代表的なキャリアパスとして「介護職員初任者研修」─「介護福祉士実務者研修」─「介護福祉士」の順に資格を取得することを推奨しています。
「介護職員初任者研修・介護福祉士実務者研修・介護福祉士」それぞれの概要と学習時間目安
資格名 | 概要と学習時間目安 |
---|---|
介護職員初任者研修 | 介護業務に就くための基本的な知識と技術を身につけるための入門研修。 主に介護の基礎知識、基本的な介護技術、コミュニケーションスキルなどを学びます。 学習時間目安:約130時間 |
介護福祉士実務者研修 | 介護職員初任者研修で習う内容に加え、「たん吸引」「経管栄養」などの医療的ケアについて学びます。 また、介護福祉士実務者研修は「介護福祉士」の受検資格の1つとなっています。 学習時間目安:約450時間以上の講義と実技 |
介護福祉士 | 介護福祉士は国家資格です。 資格取得に際し、基本的な介護技術のほか「身体機能の支援」「心理的支援」「障害学」「法律と倫理」など幅広い領域を学びます。 学習時間目安:3年~4年 |
このほか、介護士の業務に関連する資格として「ケアマネージャー」「生活相談員」「認定介護福祉士」「施設長」などが挙げられます。
また、これら資格取得の支援をおこなっている派遣会社や施設も多くみられます。
年内または数年以内に資格取得を検討している人は、現在利用している派遣会社や就労している企業・事業所の資格取得支援制度もチェックしておくとよいでしょう。
担当コーディネーターに打診する
派遣の介護士として長く働く予定の人は、実務経験を積んだタイミングで担当コーディネーターに時給アップの交渉をすることも忘れずにおきましょう。
派遣社員として働くことの難しさのひとつに、仕事の頑張りや知識・スキルの向上が派遣会社からは見えにくい点が挙げられます。
つまり、「時給アップしてしかるべき状態」は、あなた自身がPRしない限り気づかれないこともあるのです。
時給アップの交渉をしやすいのは、契約更新時や新しい派遣先に変わる時期です。
交渉をする際は、具体的な希望金額と理由(スキル向上や資格取得など)をあらかじめ準備しておくとスムーズでしょう。
派遣会社を変える
派遣会社を変えることによって、時給アップに繋がることもあります。
特に現在初心者・未経験者向けの求人を多く取り扱う派遣会社にいる場合は、高時給案件を多く保有する派遣会社に移ることで数百円単位で時給が変わることもあります。
派遣会社の方でも経験豊富なスタッフと派遣契約を結ぶメリットは大きいため、有利に交渉を進めやすいでしょう。
高時給案件を多く保有する派遣会社の具体的なサービスは、後半の「高時給案件が多いおすすめの派遣会社」{※記事内リンクをお願いします}の章で紹介していますので、チェックしてみてください。
平均時給の高い施設で勤務する
介護士が働く職場(施設形態)は主に以下の形態があり、平均時給にも違いがあります。
施設形態 | 概要 |
---|---|
デイサービス・デイケア | 日帰りで利用する施設で、機能訓練、レクリエーション、食事提供などが行われます。 主に日中のみ開設され、夕方には利用者は自宅に帰ります。 時給傾向: 中程度 |
有料老人ホーム | 高齢者が住居として利用する施設で、食事や日常生活の支援、レクリエーションサービスなどを提供します。 時給傾向: 比較的高め※施設の立地やサービス内容によって変動します。 |
グループホーム | 認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る住居型の施設です。 家庭的な環境での支援が行われます。 時給傾向: 中程度 |
介護老人保健施設 | 短期間のリハビリテーションを主目的とし、医療と介護の両方のサポートが必要な高齢者を対象に介護をおこないます。 時給傾向:やや高め |
特別養護老人ホーム | 24時間体制の介護が提供される施設で、介護度の高い高齢者が主な対象です。 時給傾向: 中から高め |
訪問介護 | 高齢者の自宅を訪問し、日常生活の支援を行うサービスです。 食事の準備、清掃、身体介護などが含まれます。 時給傾向: 一般的に高め |
一般的に、時給の高い施設や職場ほど業務量が多くなる、または高いスキルが求められる傾向があります。
そのため、働く職場は「時給の高低」のみで選ぶべきではありません。
一方で、施設形態によって学べる内容が大きく変わることも事実です。「新たな知識・スキルを身に着けたい」という意思がある人は、時給傾向の高い施設形態を優先して選ぶのも一つの手でしょう。
夜勤の仕事に就く
「夜勤もOK」という人は、有料老人ホームやグループホームなどの入所系サービスで夜勤の仕事に就くという手もあります。
午後10時~午前5時の深夜帯では、「基礎賃金の25%以上割増」となることが労働基準法で定められています。
また、施設によっては別途夜勤手当が付くことがあります。
夜勤手当については、4,000円から8,000円程度としているところが多く、月に5回夜勤をおこなった際は2万円~4万円の収入増加となります。
一方で、介護の夜勤は少数勤務となることが多く、また何かしらのアクシデントや利用者の健康状態の急変が起きた際は責任のある対応が求められます。
夜勤勤務は介護士として一定の経験を積んだ後にチャレンジするのが望ましいでしょう。
正社員として長く働ける職場を見つける
派遣社員から正社員にステップアップすることで、時給(給料)がアップするケースも多いです。
また、介護職員の給与は勤続年数の長さで上がる傾向があるため、生涯年収を高めていくとしたら「雇用期間の定め無し」で契約を交わせる正社員の方が有利になりやすいでしょう。
正社員として雇用されることで福利厚生が手厚くなるケースもあります。
フルタイムで中長期的に働く予定の人は、正社員へのキャリアパスについて早いタイミングで検討しておくとよいでしょう。
高時給案件が多いおすすめの派遣会社3選
ここからは、介護職の高時給案件が多い「時給アップにおすすめの派遣会社」を紹介します。
派遣会社によって取り扱う求人やサポートの仕方は違いがありますので、はじめのうちは複数登録しておき、紹介求人や担当コーディネーターのサポートの質を見ながら、徐々にメインで利用するサービスを絞り込んでいくとよいでしょう。
レバウェル介護
レバウェル介護派遣は、国内トップクラスの求人数を誇る介護派遣会社です。
同サービスの強みは、「未経験者から有資格者まで幅広い層に対応している」こと、そして「正社員への転職支援もおこなっている」ことです。
レバウェル介護で派遣社員として働くことで、「介護職員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」の資格講座を無料受講できる特典も得られます。
派遣社員として働いて、実績を積んだのちに正社員を目指す予定の人におすすめの派遣会社です。
レバウェル介護派遣の評判・口コミ
良い評判・口コミ
- 対応が早い希望に合う求人を紹介してくれる
- 面接に同行してくれた
悪い評判・口コミ
- 連絡ミスがあった
- 担当コーディネーターの対応がよくなかった
介護ワーカー
介護ワーカーは、利用者から「求人の豊富さ」「希望条件に合う職場の見つけやすさ」において評価の高い派遣会社です。レバウェル介護同様、正社員向けの転職支援もおこなっています。
同サービスの特徴・強みは、取り扱う求人の施設形態の幅広さがあること、そして高時給案件の割合が高いことが挙げられます。
2024年5月現在、保有求人の半分以上が時給1,400円以上となっています。
介護ワーカーの評判・口コミ
良い評判・口コミ
- 求人が豊富
- 希望条件に合致する求人を見つけやすい
- 業界に詳しい担当がサポートしてくれる
悪い評判・口コミ
- 連絡の頻度が多い
- 応募を急かされることがある
かいごGarden
かいごGardenは、全国で24の支店を持つ(2024年5月現在)大手派遣会社です。
介護施設の運営も手掛ける「ツクイグループ」によるサービスということで、派遣先も同グループの職場になるケースが多く見られます。
かいごGardenの求人の6割以上は、時給1,400円以上のものですので、高時給の案件をメインで探したい際は、ぜひ候補に入れておきたい派遣会社です。
そのほか、「介護職員初任者研修」「介護職員実務者研修」の資格取得費用の全額キャッシュバックもあります(派遣社員として働いている期間中に毎月1万円ずつ振り込むサービス)。
かいごGardenの評判・口コミ
良い評判・口コミ
- 求人が豊富
- 就職先が早く決まりやすい
- 地元企業に精通した担当がサポート
悪い評判・口コミ
- 担当者の対応がよくない
- 初回面談以降に連絡が疎遠になった
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派遣の介護士が時給を上げる際の注意点
最後に、派遣の介護士が時給アップを目指す際の注意点について見ておきましょう。
特に気を付けたいのが、以下の3点です。
- 契約期間中に時給が変わることは基本ない
- 時給を上げたい希望を担当コーディネーターに伝えておくこと
- 理由なしの高時給案件は「裏がある」と見ておくべき
契約期間中に時給が変わることは基本ない
介護士の派遣契約は、3ヵ月~6ヵ月の期間で交わされることが多いです。
この期間中は、時給が変わることは基本ありません。
つまり、期間中に介護職員初任者研修の資格を取得しても、その直後に時給アップすることは(通常においては)ないのです。
このため、6ヵ月以上の長期の契約を交わすことになる際は、その間ずっと同じ時給で問題ないかを確認しておくことが大切です。
時給を上げたい希望を担当コーディネーターに伝えておくこと
先にも挙げた通り、派遣の介護士はただ仕事を続けているだけでは時給は上がりません。
時給をアップしたい時は、そのためのアクションが必ず求められます。
時給アップに向けてのアクションは資格取得や派遣会社の変更、夜勤など様々ありますが、まず「担当コーディネーターへの相談・交渉」からはじめることをおすすめします。
しっかりした担当コーディネーターでしたら、時給アップに向けて、どのアクションが有効かについて一緒に考えてくれるはずです。
理由なしの高時給案件は「裏がある」と見ておくべき
介護士の求人を見ていると、ときどき他の同様の施設と比べて明らかに時給の高い求人を見つけることがあります。
こうした「高時給の明確な理由が見当たらない案件」については、裏があると疑っておいた方がよいでしょう。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- 利用者や入居者の人数に対して、職員の割合が極端に少なく忙しい
- 離職率が高く、職員が定着していない
- 残業や休日出勤、夜勤が多い
こうした職場に入職してしまうことがないよう、派遣会社のコーディネーターに職場環境や仕事内容について事前にしっかりヒアリングしておきましょう。
冒頭の重複になりますが、以下は介護職専門のおすすめ派遣会社です。
時給1,700円以上の高時給の求人も多数保有しているので、高収入を得られるので選択肢の一つとしてご参考にしてみてください。
こちらの転職エージェントは「忙しくて自分で求人探すのは大変…」「プロに転職活動をサポートをしてほしい」といった方におすすめです。
「条件に合った非公開求人の紹介」「履歴書添削」「応募企業別の面接対策」「年収交渉」などプロのキャリアアドバイザーが転職を全面的サポートしてくれます。
※非公開求人とは、転職サイトなどで一般に公開されていない求人のことを指します。
比較的に好条件の求人が多いため、非公開にしている場合が多いです。
まとめ
派遣の介護士の平均時給と、時給を上げる具体的な方法について、以下のアクションについて説明しました。
- 資格を取得する
- 担当コーディネーターに打診する
- 派遣会社を変える
- 平均時給の高い施設で勤務する
- 夜勤の仕事に就く
- 正社員として長く働ける職場を見つける
ここまで記事を読まれた人は、ご自身にとって「まず取り組むべきアクション」が見えてきているはずです。
あわせてそれらアクションを1年~3年の時系列に落とし込むことによって、時給アップに向けて計画的な行動を取りやすくなります。
この記事を参考に、あなたならではの介護職のキャリアパスを描き、そしてその一歩を踏み出してください。