古代インドが発祥で、今や全世界で愛好されるヨガ。
「ヨガ」とはサンスクリット語で「つながり」を意味しますが、そのつながりを大事に、フリーランスのヨガ・エヴァンジェリストとして活躍する橋爪利美さんにお話を伺いました。
橋爪利美さん
ヨガ・エヴァンジェリスト
千葉県・長野県出身。女子栄養短期大学卒業。製薬会社や洋品店への勤務、派遣社員などを経験しながら、ヨガや心のストレス解消法を学ぶ。現在はヨガ・エヴァンジェリストとして独立。長野県松本市を中心にヨガレッスンを行っている。
橋爪利美さんのインスタグラム
ヨガへの理解を深めていく日々
ヨガは仏教よりも歴史が古く、元来は密教のようなもので、僅かな人々にだけ受け継がれていたのが、段々と広がっていったと聞いています。それが20世紀にアメリカでビジネス化されて、今は世界を席巻しているんですね。
私の肩書きでもある「ヨガ・エヴァンジェリスト」とは、「ヨガを伝える人」という意味なんです。もちろん、私は本物のヨガを伝えたいと願いながら、日々レッスンを行ってはいます。
ですが、ヨガというものがあまりにも奥深くて、 私も、今の時点で分かったことを参加者の皆さんにお伝えしているという状態です。
皆さんと一緒にヨガの体験を深めていければなと思い、日々学んでいます。
レールの上を歩くのに違和感があった
現在、私はヨガ・エヴァンジェリスト一本で仕事をしていますが、ここに至るまでは様々な職業を経験しました。
女子栄養短期大学を出てからは、栄養士の資格を活かして製薬会社に勤め、医薬部外品の営業事務や企画に携わりました。
その後も、芸能事務所やデザイン事務所、洋服屋の店長、会社受付、OA事務、HP制作、保険の営業などなど、あまり正社員を選択せずに働いてきました。
若い頃から、「大学を出て、企業に正社員で就職して、結婚して、子供を産んで」という一般的なレールの上を歩くことへの違和感を持ち続けた結果、今に至っています。
心身の不調の訪れと学び
ただ、そんな私でもやはり「レールに乗れていない自分」を責めたり、不安に感じたりすることもありました。
そうして心身の調子を崩してしまった時期があったんですね。
肌もボロボロになるし、古傷の痛みも復活するし、頭が働かなくて文字を読むのも困難になるしで、大変でした。
そんな中で、心のストレスを解放する手法にたまたま出会って、それを習っていく内に回復していきました。
自分を責めて不調になり、復活しようともがく過程で、自分の内面を探求することが否応なしに必要となりましたが、その経験はヨガを理解することや伝えることにもつながっています。
それに、現在は整体も学びながら、ヨガを行っています。
というのも、ヨガをすることで様々な不調が改善される事が多く、生徒さん達から体の相談をよくされるようになってきたんですね。
だから、もっと色々な相談に対応できるように、解剖学などの勉強も深めていたんです。その過程で素晴らしい整体の先生と出会って、整体にも興味が湧き、学び始めました。
自分の心から出てくるものを大事に
私は、ヨガを突然「やりたい!」と思って、直感で始めたんです。そして、本物の先生から習いたいと思い、探していると、導かれるように心に響く先生と出会い、師事しました。
先生のメソッドはとても内容が濃く、色々なヨガが存在することや身体の動きのメカニズムなど、多くの大切なことが詰め込まれていました。
そして今、私は個人事業主としてヨガ・エヴァンジェリストをしています。やはり、収入面の不安はありましたし、今もそれはなくなってはいません。
ですが、ヨガ一本でやっていくというのは、自分自身の心に聞いた結果なんです。どこかに雇われながら、副業でヨガ・エヴァンジェリストをするという選択肢もありました。実際、知り合いの会社の方から声を掛けて頂いたことも何度かあります。
でも、今の自分自身が本当に喜び納得することを選びたい。その方が正直に進めます。
それぞれに合った働きが世の中を良くする
現在は働き方も様々ですが、例えば、会社員として働いていて、その状態に悩んでいる方々に私が助言をお送りするとしたら、「やりたいことがあるなら、今、微笑みながらできることをやってみる」です。
心と相談して、自分自身が喜び惹かれることは何か?そして、それは誰かと共有したいことか?聞き続けてみて下さい。きっと自分こそが答えを知っているはずです。
私は、皆が自分の心に響いて納得する事をしたら、世の中はどうなるのだろう?と考えています。
それぞれが、上手く当てはまる場所で才能を発揮できれば、もっと多くの人が生きやすい世界になるのではないか?という期待があります。
私自身も、そういった世界を作る1人になりたいと願っています。